チェストが完成したものの、まだぼくの部屋は床に置かれたダンボールや、納められる場所を待っている小物たちが、片づいていない部屋感を牽引しています。
特に目立つのが工具をのせているスチールラックです。雑多に置かれて使いたいものがすぐに見つけ出せない上に、クロームメッキの鉄のみで構成が、この部屋のテイストとまったく合っていません。
ということで、チェスト完成の勢いが衰えないうちに、その両翼に棚を展開していこうではありませんか。早速構造を考えます。
幅は1mか90cm。これは材料のコストと相談して決めましょう。棚の側板の一端は、チェストが兼ねます。このことによって、棚の左右への剛性を確保します。
チェストの側面に棚板を受けるアングルを取りつけます。もう溶接はできないので、ブラインドナットを仕込み、ビスで固定することにしました。サイズはM6です。大丈夫なはずです(笑)
このブラインドナットというのは、とても便利なものです。今回のように角パイプなどの中空材や、裏に手が入らない板などの中側に、ナットを仕込むことができるのです。繰り返し付け外しがある場合や、薄肉にそこそこの荷重がかかるのでタッピングビスでは心許ない時などに使えます。
形状は円柱で片端につばがあり、片端にナット(というか内部にネジが切られている)がついています。ナットを取りつけたい場所に穴をあけ、ナッターというブラインドナットを取りつけるための工具に装着したブラインドナットを差し込みます。
ブラインドナットの片端のつばがあたり、それ以上入らなくなったところでナッターのハンドルを握ると、ブラインドナットが円柱の軸方向につぶされます。すると円柱の中央当りがメタボ腹のようにふくらみ、はみ出た贅肉によってブラインドナットが固定され、穴から抜けなくなるという構造です。これを知ったとき、「考えた人 すげー」と思ったのを覚えています。
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側板のもう一端は、鉄の角パイプではしご状の側板(板じゃないけど)をつくります。はしごの縦の2本の角パイプにアングルをビス止めし、更に溶接して補強します。この左右の側板に取りつけたアングルに角パイプをビス止めします。このビスは棚にのせるものの重量がかかるわけではないので、ビスだけでも大丈夫でしょう。骨組みが完成した写真がこちらです。シンプルな構造です。
棚板は1×6のホワイトウッドを3枚横に並べます。棚板は角パイプの上に乗るので、真ん中の板は宙に浮いてしまいます。外側の2枚も、はじっこが角パイプに乗っかるだけなので、転んでしまいます。それを全て解決するのが、側板に取りつけたアングルの上に、角パイプに挟まれるように1×4を入れることです。
1×4でなくて1×6でもいいのですが、大事なのは厚みです。角パイプが19ミリ角なので、その厚みの材を入れます。これによって、上記問題点を解決する上に、3枚の板を1枚の棚板として成り立たせます。完璧だ。
棚のサイズは、板の販売サイズが1820ミリだったので、左右共に900ミリとすることにしました。角パイプはホームセンターのコーナンで購入です。板はロイヤルホームセンターで購入したのですが、今回はカットもしてもらいました。
ロイヤルホームセンターは、会員だと10カットまで無料です。しかも1カットで3枚まで(板厚にもよるのだろうけど)まで切れるので、棚板みたいに同じサイズのカットは30棚板まで無料ということです。
カットされた棚板を紙ヤスリで整えて、いつものウォールナットを1回塗って乾燥。両端を前述の通り1×4でつなぎ合わせれば完成。棚の骨組みにのせます。あえて棚板は固定しないことにしました。
棚の完成です。製作に要した材料代は下の通りです。
鉄部 13500円
木部 6000円
雑材 1600円
合計21100円